むぎのゴハン

食べるのも作るのもスキ おうちごはん、ライフスタイル中心に書きたいことを色々

書くことをもう一度はじめる

昔から、どんなことでも、想いを文字に起こす作業が好きでした。

読書感想文はもちろん、学校の授業の感想や、読み返すと大きなダメージを食らいかねない、かつての将来の夢についてなんかも。与えられたテーマに関心がなくても、ときには邪魔くさいな、と思っても、いつのまにか、生真面目に文字を綴ってしまっているのです。

これは、料理をしていても思うことですが、面倒と思わないこと。面倒と思っても、いつのまにかやりきってしまっていること。きっとこれらが、「好き」ということなんだろうなぁ、と。

こんなの、改めて文字に起こすことではないのかもしれません。でも、「自分について」を見つめなおす際、大事なポイントかもしれない、と最近よく考えます。

 

でもね、書くことの何が好き? と訊かれると、大変困ります。

・・・・・・何なんでしょうね。不思議と昔から、音声よりも、文字のほうが惹かれた、というだけで、「好きの理由」を、あまり深く考えたことはありませんでした。

ひとつ・・・・・・、ふと考えつくのは、自分に最適な自己表現の場だったのかも、ということ。

実は私、友達や担任のほとんどに「え、そんなに真剣な文章を書く子だと思わなかった」と驚かれてしまいます。つまり、感想文の課題なんかを「○○が面白かったです」「また見たいなと思いました」など、ありきたりなことを書いて、さっさと済ましてしまうようなタイプに見えた、ということです。

なんにも悩み事がなさそう。ぽやぽやしてる。それが、いろんな人に言われる私の第一印象の大半です。きっと、頭すっからかん娘にみえるんでしょうね。否定しません。それも、ひとつの私です。

でも、自分で言うのもなんですが、めちゃめちゃ色んなこと考えている瞬間だって、私の中には、たしかに存在して。ぽやっとしてみえるその内面では、浅いながらも、がむしゃらに泳ぎまくっていることがあるのです。これは、どんなテーマであれ、誰にでも身に覚えがあることではないかな、と思います。

ただ、私のそれは、自分でもわかるほどに、口にした途端、胡散臭くなったり、ただの綺麗事になってしまうようなことばかりで。あとは、反感を買うだろうなぁ、みたいなことも。

そういうことでも、文字にしてしまえば・・・・・・こう、不思議と許されるような気がしたんですよね。学生たちの大半は「文章を書くこと」を、自己表現の場として扱っていませんでしたから。だから、そういう、あまりスポットが当たらないフィールドで、好き勝手暴れることが、好きだったのかもしれません。それを悟ったらしい、高校時代の担任には、哲学を学ぶことを勧められましたね。

 

もうひとつ、私が文章を書くことが好きな理由。

思い当たるのは、あえて、難しい言葉ばかり使う新聞などは、あんまり好きになれなくて、もっぱら、読み手に自然と寄りそうような文章ばかり読んでいたこと。ぶっちゃけると、児童書が1番好きなのです。

新聞などに書かれている単語は、文字制限があるから余計でしょうか。単語ひとつで複雑な状況が説明できるものが多く、思わず唸ってしまうような、うまい表現だってそこらかしこにあって、それも美しいとは思います。

けれど、だれにでもわかるシンプルな言葉で、奥深く物語を描いている児童書に、私は心惹かれてしまう。だってそれって、逆にとっても難しいことだと考えているから。

これは文字の世界に限らず、様々なデザイン・・・・・・。どんなジャンルにも通じると思います。たくさんの飾りを持ってると、どうしても、キラキラにデコレーションしたくなっちゃうのは、何故なんでしょうね。

料理の味付けだって、美味しくするためにたくさん調味料入れたくなっちゃうけど、じつは、シンプルなままのほうが、かえって美味しかったり。広告だって、シンプルなもののほうが、逆に覚えてもらいやすかったり。

たくさん飾るのは簡単で、余計なものを削ぐ作業のほうが、うんと難しい気がします。

私は、余計な言葉を盛っちゃうほうなので、削るのに本当に一苦労します。それが原因でとても遅筆です。最適な語彙を瞬時に選びぬける、そんなセンスを持っている方がとても羨ましい。でも、その私にとって難解な作業こそが、私が文章を書くことを好きと思わせるモノ、なのでしょう。

 

 最近は、スマホの普及、SNSの影響もあって、暇つぶしとして文章にスポットがあたることが多くなった気がします。スポットが当たらない場所で、書くことに慣れていた私の文字を書きたい欲は、どんどこ薄れていました。だって、いつ「炎上」という形でスポットがあたってもおかしくない! そう思うと耐えれなくて、そそくさと逃げだしたのです。

けれど、近頃、私の心が囁くのです。お前なんかに誰がスポットあてんだよ。どんな恥ずかしい文章をネットにあげたとしても、それを誰かが見たとしても、明日になったら覚えていないに決まってるんだから、書くことをまたはじめようぜ! って。

レシピも載せたいから、ブログをもう一つ作るか悩んだんですけれども、 きっと、そんなことをした日には、もっと更新率が下がるし、そんな器用なことは向いてないから却下。レシピ記事はツイッターにあげるけど、独り言は気分次第にすればいいんだ。

だって、ここは私のフィールドなんだから、うん、なんでもありで、私ぽくていいんじゃないかな、なんて思ったり。